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陣内病院ブログ

ガレージにて処方対応中です!

2016.04.19

週明けて昨日4/18(月)に当院担当の工務店の方が来られて館内確認いただきまして、
倒壊の可能性はなし、
余震が続けば、3〜5Fに関しては壁材の崩落がすすむが、
1〜2階は修復すれば診療に使える、との判断がありました。

これにて、まずは館内1〜2階での当院の完全な外来診療機能回復に向け、
壁面補修、破損した水道管・情報ケーブルなどの復旧工事を
スタートさせることにいたしました。

工務店の作業と同時進行で
当院スタッフが、館内の散乱した什器や資材を片付けはじめ、
診療できる環境を回復させるための作業を行っているのですが、
現状、壁面補修がまだですので、
壁面や天井の崩落のリスクがあります。

余震の間隔がだいぶ延びて来たとはいえ、
本日も震度4〜5クラスの揺れがあり、
予断を許さない状態です。

館内作業するスタッフのヘルメットが欲しいのですが、
手元に全くありません。
今のところ、危険箇所を確認して、声をかけあいつつ
注意して作業をすすめています。

また、水については、飲料水優先で利用・保存しているので、
掃除はもちろん、
スタッフの汚れた手や顔を拭くのにも水が使えない状況ですので、
病棟でおむつ交換時などに使っていた
ウェットタオルを放出しようということになりました。

明日から、調達は難しいでしょうが、
ウェットティッシュやウェットタオル、おむつティッシュなどを
ヘルメットとあわせて
なんとか確保したいと思っているところです。

 

ということで、完全な外来機能回復のための作業が始まりましたが、
当院、糖尿病専門医であるため、
インスリン治療を行っている患者さんへのインスリン供給は絶対に断てません。
復旧作業のための一時休診のオプション、
当院院長の頭には全くありません。

といって、昨夜のような雨と風になれば、
土曜日のように駐車場で処方対応することは不可能です。

ということで、昨日4/18(月)より、
頑丈な鉄筋造りで、すぐに外に避難が可能な
病院倉庫とガレージに診療拠点を移して、
処方と医療相談を継続しております。

201604190919


・・・なんか、ガレージセールみたいですね(笑)

被災初日、棚から飛び出して散乱しまくっていた薬局の薬を
すべて移動して整理して処方対応した
ガレージ診療初日の18日の終業後、
「今日は仕事した〜〜っ。なんか達成感あった。
 新しい仕事つくった、って感じ(笑)」
とのたまったのは、薬剤師の西村。

この窮状にあっても、
積極攻勢にポジティブなスタッフの言葉に救われます。

確かに、今我々は、復旧作業をしているのではなく、
「新しい仕事をつくってる」のかもしれませんね。

ただ、あくまで現時点では、
野外での緊急避難措置というのスタート地点、でありますので、
できることが限られます。

細かい対応がどうしても困難です。
また、万が一の被災リスクを最小限にし、
患者さんがなるべく早く自宅に帰れるよう、
院内滞在時間を極力短くしたいと考えています。

このため、現状、当面は、
  ・前回お渡しした薬剤と同じものを3週間分処方
  ・処方の細かい調整や変更は対応不可
という一律処方で統一させていただいております。

館内の補修が完了し、
館内での処方対応が可能となりましてから、
改めて調整対応させていただきますので、
何とぞ、しばらくの間はお許しいただきますようお願い申し上げます。



ありがたいことに、前回のブログ記事をみた関係各位から
たくさんの支援メッセージや支援物資が寄せられており、
卸しさんの協力にて1ヶ月分の飲料水や食料などが確保できました。

お薬も卸しさん、製薬会社さんのご尽力にて安定供給いただいています。

ご支援、本当にありがとうございます。
たくさんの方のご支援でこのまま処方継続できる見込みです。

心から感謝を感じますとともに、
こうした支援がなければ絶対に乗り切れない、という
被災地の現実を痛切に感じます。

支援物資が届かない避難所や拠点施設がまだたくさんあります。
各地からの支援物資が被災地全域にいきわたり、
1日もはやく様々なインフラの障害が解消され、
ライフラインが復旧することを願っています。

それと・・・しばらく余震が続くのは
自然の摂理として覚悟するしかない、としても、
どうか夜間の震度5~6だけはやめてくれよ神様〜〜
と祈るばかりです。